1998年にBIO、2012年からビオディナミ農法に

ストラスブールのバーラン県に位置する小さな村に7代続く名門クラインネクト家。長男アンドレ・クラインネクト氏は1968年8月4日生まれです。1991年からワイナリーを手伝い、醸造家として25年以上の経験豊富な乗りに乗った働き盛りの生産者です。彼の父は2002年に引退し、その後はアンドレが全て引き継ぎ、その当時7.5㏊の規模でしたが、ゆっくりと畑を買い増し、現在は9.5㏊の所有者となりました。1998年にBIOに切り替え、2012年からビオディナミ農法に切り替えました。デメテールには2014年から申請。瓶詰めは祖父の時代から始め、父の時代は馬で畑を耕していました。今は馬を手放してしまいましたが、時々友人の馬で畑の一部を耕しています。

醸造も極力人の手をかけずシンプルに

畑は無農薬ですが、ナチュラルワインに切り替えたのは最近です。彼のラインの半分以上は無農薬ワインですが、醸造過程に拘るナチュラルワインではありません。SO2を使用しないワインの存在は知ってはいたけど、なかなか踏み切れませんでした。そんな時、クリスチャン・ビネール氏やパトリック・メイエー氏と出会い、「自分でも実践してみよう！」と決意しました。アルザスは元々ビオディナミの本拠地でありつもなかなか浸透しませんでしたが、アンドレのような生産者が一気にナチュラルワインの世界に足を踏み入れ、新たな時代が到来しているのです。

このワインの特徴は

標高260mに植わるシルヴァネール・ピノブラン・リースリングの三品種をステンレスタンクで発酵・熟成し、無濾過・無清澄で仕上げました。淡いライトイエロー色、ジンジャーやホワイトペッパーの奥からカリンの香り、ややガスを 含んだフレッシュな口あたりに伸びやかな酸味、クリスピーで心地良い苦みを伴う奥行きのある味わいです。