実践的で円熟味を増したワイン造りに進化

シチリア島の東南部ヴィットーリアで、2004年ヴィンテージより彗星のごとくイタリアワイン界にデビューしたアリアンナ オッキピンティ。そのころの彼女に大きな影響を与えたのはフランク・コーネリッセンの過激ともいえるワイン哲学であった。その哲学を引き継ぐようなワイン造りを当初は行っていたが、その後、彼女の天賦の才であるコミュニケーション能力により華麗なるも充実した多くの国々の生産者との交わりにより近年は理想の追求だけではなく実践的で円熟味を増したワイン造りに進化しており、ヴィットーリアという地域を表現した普遍的な素晴らしいワインを産み出している。
ブドウだけで25ヘクタール、オリーヴで16ヘクタールの栽培面積があり、自社農園で栽培した食物を使い、オリーヴオイル、パスタ、ケイパーの塩漬け、ジャム、ハチミツなどの食品も生産している。

このワインの特徴は

ネーロ ダーヴォラで造ったパッシート（※）。チョコレートとシッカーニョを合わせた時にこのワインのアイデアを思いついたという。
10月中旬頃、遅摘みの状態で収穫したブドウをムシロの上で約2週間天日干し。酸味を損なわないことを心掛けることで“甘すぎない”パッシートに仕上がる。7日間のマセレーション＆アルコール醗酵後、750Lのトノーで16ヶ月間熟成。ボトリング後、6ヶ月休ませてからリリース。

（※）パッシートとは

収穫後の葡萄をすぐに搾らず、陰干しして造るワイン。陰干しすることで水分が蒸発し糖分が凝縮。その葡萄を使用することで濃密な味わいのワインに仕上がります。