納得できないものはボトリングしない

アスティ県で一番初めにDOCワインの自家元詰めを行うための登記をした造り手、トリンケーロ。現当主エツィオは3代目に当たります。当初から、自然環境に最大限配慮した農業を心がけ、セラーでも人為的関与を極力避け、納得できないものはボトリングしないワイン造り＆大樽での長期熟成を理想としてきました。

施肥をしなくても凝縮した果実味

元々は40haもの畑を所有していましたが、もっとも条件の良い畑13haほどを残して他はすべて売却もしくは賃貸に。残した畑のなかでも、最も重要な2区画がワイナリーに隣接した畑ヴィーニャ デル ノーチェとその隣のバルスリーナ。ノーチェは1920年代に、バルスリーナは1930年代にバルベーラが植えられた畑です。粘土質で肥沃な地質を持つアスティ地区ということもあり、施肥をしなくてもアルコール度数の高い、凝縮した果実味を持つワインができると考える彼は一切の肥料を撒かず、ボルドー液以外の化学的な薬剤に頼らない農業を行っています。
バルベーラが主要品種ですが、その他にも9種類のブドウを栽培していて、白以外は全て単一品種でリリースさせていますので、ワイナリーの規模を考えると、非常に多種類のワインを造っていると言えます。

このワインの特徴は

これは！、という年のヴィーニャ デル ノーチェは栗樽で熟成される。オークよりも木目の細かい栗樽はゆっくりと熟成するという。
南西の丘陵地帯、標高250m“クルミの木の畑”の名がついた彼らの最上の畑であるヴィーニャ デル ノーチェは1929年からある古い畑。10月の第1週目に手作業で収穫、選別。マセレーションの状態で約45日間醗酵。