オーガニックの語源とは?
さて、いまやお馴染みとなった言葉「オーガニック」。
その由来が気になったので、調べてみました。
1、オーガニックは形容詞
「オーガニック」を英語でつづると「ORGANIC(オーガニック)」。
これは形容詞で、一般的に「有機的な」「有機(農法)の」「有機栽培の」という意味でつかわれる言葉です。
2、言葉の成り立ち
そして、この綴り「ORGANIC」の成り立ちを調べてみると
「ORGAN(オーガン)=臓器・器官・組織」
から来ている単語だという事がわかりました。
※「-ic」は接尾辞 : ~の特徴や性質を持つ者の意。
昔は、「有機物」は生物によって作られる、と考えられていました。
つまり「有機物」を「ORGANIC」というのは、有機物は生物の器官「ORGAN」によって作られた物と言うことなんですね。
さらに近年は、多くの方が「オーガニック」という言葉を形容詞としてではなく、
「有機的に生産されたもの」そのもの
を意味する名詞として使っているようです。
それほど、浸透してきたとも言えますが、実際はまだまだスーパーの野菜も酒屋のワインも「オーガニック」は少数派。
日本で市場規模が大きくなるにはまだまだ時間がかかりそうです。
3、葡萄の樹が何年生きるかご存知ですか?
突然ですが、葡萄の樹の樹齢をご存じでしょうか?
5年?10年?50年?
実は、遠くチリでは
樹齢300年~400年
に近いものが、今も実をつけるそうです。
300年前は、農薬や化学肥料はありません。
先人は自然の力を巧みに活用しながら、ブドウ樹を育てていたのでしょう。
深く根をはり、時代を越えた地層の中から水分・養分を吸いあげる。
それらが凝縮したブドウの実からできるワインはもちろんオーガニック。
つまり昔は、オーガニックが当たり前であったし、「オーガニック」という言葉でワインの区別をする必要もなかったのでしょう。
4、まとめ
とかく現代においては、なんでも「多く」「安く」「簡単」に手に入るのが当たり前。
でも、その代わりに「大切な何か」を置いてきてしまっているのではないか…。
「オーガニック」に目が向いている今の潮流は、十分すぎるほどの豊かさの裏側で捨てられてきた自然への本能的回帰なのかもしれません。
オーガニックワイン消費が地球環境に与える好循環について、気になる方はこちらの記事をどうぞ。