「NV」って、どういう意味?シャンパーニュの豆知識
2021年11月加筆
こんにちは。自然派ワイン専門店ハウディの 吉田です。
ご来訪いただきありがとうございます。
今回はシャンパーニュにまつわる豆知識をご紹介します。
シャンパーニュにヴィンテージ表記は必須じゃない?
「Champagne=シャンパーニュ」はフランス語。
日本人は「シャンパン」と呼ぶことが多いですね。
ところでこのシャンパーニュやその他のスパークリングワインには、ヴィンテージ表記があるものと無いものがあります。
※「ヴィンテージ」とは葡萄の収穫年のことを指します。
「1999」「2008」などのように表記されているものと、表記なし、あるいは「NV」と表記されているもの。
これはどういうことなのでしょうか?
シャンパーニュの「NV」はどんな意味?
シャンパーニュ地方というのは、葡萄栽培ができる気候としてはかなり北に位置します。
昔、ここで採れる葡萄は品質が安定せず、年によってもかなりムラがあったそうです。
当然ワインとしての味の評価も低い。
その結果、いろいろな年の葡萄で造ったワインをブレンドして造るという、今のシャンパーニュのスタイルが確立していったそうです。
ここがポイント。
つまり、ヴィンテージを明記できないので「Non Vintage」=「NV」=「収穫年無し」としたのです。
NVは出来の悪い年のもの?
いえいえそうじゃないんです。
ウイスキーにしてもそうですが、ブレンドするにも味や香りのバランスがちぐはぐでは、誰も飲んでくれません。
技術とセンスが重要なのです。
ですから、ヴィンテージ表記がないものは、その生産者(メーカー)を代表する「スタンダードシャンパーニュ」として非常に重要な位置づけなのです。
どのような時にヴィンテージ表記するの?
それは特に良い葡萄ができたときにだけです。
「この年の葡萄の個性を最大限に引きだそう!」と生産者が決めた時だけに、他年のものとはブレンドせずに造られ、収穫年を表記するのです。
こういったものは特別扱いされるので「NV」よりも価格がお高くなります。
まとめ
シャンパーニュにおける「NV」は、各ワイナリーの標準的なクオリティを担保している事がお分かりいただけましたでしょうか。スタンダードを知ることで、ヴィンテージものとの違いがよりわかるのですね。今後はシャンパーニュのラベルにも目を向けてみると、楽しめるかもしれませんね。