オーストリア特派員のワイン巡り報告⑩5月10日2軒目:ノイジードル湖畔のハイセンスなワイナリー「ハインリッヒ」を訪ねて~フェアウェルパーティーでオーストリア旅→完
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オーストリア特派員のワイン巡り報告⑩5月10日2軒目:ノイジードル湖畔のハイセンスなワイナリー「ハインリッヒ」を訪ねて~フェアウェルパーティーでオーストリア旅→完

2023.12.19 posted

からの続きです。

午前中にウィーン市北部のヴィーニンガーを訪問しランチを済ませた後は、このツアー最後の訪問地へ。
13時30分ブルゲンラントへ向かう→15時ライタベルクのブドウ畑でゲルノート・ハインリッヒと会う→16時30分ワイン醸造所ハインリッヒを見学→19時PEoAメンバー全員とワイン醸造所ハインリッヒで送別会、というスケージュールです。

ノイジードル湖畔のナチュラルワイナリー「ハインリッヒ醸造所」

ちなみに、ハインリッヒと言えばこの陶器ボトルがアイコンでおなじみです。

 ハインリッヒ/グラウエ フライハイト

ということで、ウィーンから一路南下して、まずはハインリッヒの畑を目指しました。

 ↓ 拡大すると湖が現れます。

ここはノイジードル湖。湖の南部はオーストリアとハンガリーの国境が跨っています。水深の浅い塩湖で、琵琶湖の約半分のサイズだそう。下の写真奥に見える白っぽい部分がノイジードル湖です。

ハインリッヒ 2023.5.10
ノイジードル湖

湖の北部は小高い丘のようになっていて、そこにブドウ畑が連なっています。斜面の勾配がわかるでしょうか?

ハインリッヒ 2023.5.10_230820_38

ハンガリー国境近くの湖、ノイジードラーゼーの周囲は発生する霧の影響もあり、貴腐ワインの産地として知られています。ハインリッヒ醸造所はそんなノイジードラーゼー北部の村ゴルスにあり、そちらで最先端の赤ワインを作り続けています。ご当主ゲルノットさんが20代のときに祖父から1haの畑を譲り受け、気候条件や土壌から赤ワインに可能性を感じて、周りの生産者が白ワインや貴腐ワインばかりに注力する中、ブラウフレンキッシュやツヴァイゲルトを植え、独自の路線を突き進みました。当初は樽で熟成させたフルボディタイプの赤ワインが世界市場でも伸びていたこともあり、彼の赤ワインは大ブレイク。醸造所周囲の畑と、ノイジードラーゼーの西側に広がる丘陵地帯であるライタベルクの畑を買い足し続け、ついに1haのスタートから100haにまで拡大しました。大成功を収めた彼は2008年に地下何層にもなる醸造設備を増築し、オーストリア一美しいと言われる醸造所が誕生しました。 近年、土地の味わいを色濃く反映させるためにエレガント路線に転向し、一時カベルネ・ソーヴィニヨンなどの国際品種を多く生産していましたが、ブラウフレンキッシュやツヴァイゲルトへの原点回帰とともに、とても柔らかく上品なワイン造りになっています。

*輸入元ヘレンベルガー・ホーフのサイトより

丘の上から湖に向かって風が吹き抜けるなだらかな斜面に、ふかふかの土壌。除草剤を一切撒いていないのが写真からもお分かりいただけると思います。本当に居心地の良い環境でした。

畑を後にし、ハインリッヒのワイナリーへ向かいます。

ハインリッヒ 2023.5.10_230820_4

鉄を切り抜いて作られた看板。サビた色が妙にオシャレに見えてしまいます。

ハインリッヒ 2023.5.10_230820_2

右側の建物がワイナリー。その目の前にもメルローの畑がありました。

ハインリッヒ 2023.5.10_230820_1

プレパラシオン用の角。ビオディナミ農法を採用している証ですね。

↑ちらりと見えるパーティースペースを要するお庭。その奥がエントランスです。

ハインリッヒの空間はすべてが洗練されていて驚きの連続。その1つが彼の足元です。ガラス張りの床の下に見えているのは地下のワイン貯蔵庫なんです。しかも「H」のロゴまでデザインされてる!

ハインリッヒ 2023.5.10_230820_44

これだけにとどまらず、醸造所内へ進むと圧巻の樽とアンフォラがずらずらずら~っと地下3階までぎっしり並んでいました。

静かな地下空間で、少し湿った空気で湿度管理もしているのを感じました。そして贅沢にも熟成中のピノグリをアンフォラから直接試飲させてもらえるという貴重な経験も。もちろん冷却していないので15℃前後の常温でしたが、穏やかな酸とタンニンを感じる優しい味わいでした。

その後、地下醸造所から地上に戻り、テイスティング三昧。

日本でも垂涎のワインたちを地層の違いも見ながらこんなに飲み比べられるなんて・・・来てよかった( ;∀;)

こうして、5月8、9、10と3日間のワイナリーツアーは最後を迎えました。

ハインリッヒのお庭でフェアウェルパーティー

と、いう事で脳のシナプスをパチパチ言わせながらテイスティングを終えた後は、フェアウェルパーティーに突入♪

パーティーには、このツアーで訪問した「ロイマー」「サトラーホフ」「ヴィーニンガー」そして「ハインリッヒ」のすべてのオーナーが集まって、マグナムボトルやジェロボアムがポンポン開くという恐ろしく贅沢なパーティーになりました。

ハウディ特派員のオーストリアワイナリー訪問記はこれで終了です。
貴重な経験ができた事、オーストリアのリアルに触れ合えたことは私のワイン経験値をさらに上げてくれる機会となりました。

ご招待枠をくださった日本グランドシャンパーニュさん、現地でフルサポートしてくださったPEoAのステファニーさん、クオリティの高い見学とテイスティングの場を提供下さった各ワイナリーのみなさま、ご一緒くださったメンバーの皆さん、ありがとうございました。
そして、社内の誰が行っても良かったのですが、結果的に私に機会を下さったハウディにも感謝です。(これでちゃんとリポートしたから役目は果たしたはず(笑))

オーストリア、大好きになりました!

サトラーホフの庭飾り

■【シリーズ】オーストリア特派員のワイン巡り報告
①旅の準備編
https://www.how-dy.jp/topics/60096388/
②長いフライト~ウィーン入り
https://www.how-dy.jp/topics/60096395/
③5月7日:ツァーヘル訪問・畑編
https://www.how-dy.jp/topics/60096469/
④ 5月7日:ツァーヘル・醸造所編
https://www.how-dy.jp/topics/60096657/
⑤ 5月7日:ウェルカムパーティー@ホイリゲ
https://www.how-dy.jp/topics/60096729/
⑥5月8日:ロイマーで試飲三昧
https://www.how-dy.jp/topics/60096777/
⑦ロイマーの地下セラーはダンジョンだ!&ディナー編
https://www.how-dy.jp/topics/60096869/
⑧5月9日スロベニア国境に面するワイナリー「サトラーホフ」へ
https://www.how-dy.jp/topics/60096938/
⑨5月10日1軒目「ヴィーニンガー」Mr.シャルドネに会いに
https://www.how-dy.jp/topics/60097053/

この記事を書いた人

ハウディ

名古屋で自然派ワインを筆頭に日本酒・焼酎などを扱う酒専門店。酒類有資格者が8名在籍(ソムリエ3名、エキスパート2名、きき酒師2名、焼酎きき酒師1名)。こだわり食品の品揃えも豊富で面白いと評判。WEB担当が更新しています。

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