ヴィーニョ・ヴェルデ:ポルトガルの「緑」ワインって?
日本が初めて知ったワインは、ポルトガルの宣教師が持ち込んだ赤ワインだったそうです。
日本人「それは何だ?」
宣教師「vinho tinto」
日本人「ん?」
宣教師「tinto」
日本人「ほぅ、ちんだ、珍ダじゃな!」(ダは「酉」偏に「它」)
っていう経緯だったのでしょうか?
織田信長や秀吉、家康もこの「珍 酉它」を、非常に貴重なものとして好んで飲んだと言い伝えられています。
そんなわけで、日本とポルトガルの親交は歴史が古く馴染みのあるもの。
ところが意外にも現代日本では「ポルトガルワイン」はよく知られていないのが現状です。
確かに、遠い国だし(ヨーロッパの西の端っこ)、ポルトガル語がわかる人は少ないし…と実感がわかない。
とはいえ、てんぷら・がんもどき・かぼちゃ・すいか・とうもろこし・じゃがいも・ぱん・かすてら・等々
ポルトガルとの交易から日本に入ってきたものを見てみると、かなり馴染みのあるものばかり。
しかも、日本同様ポルトガルも海に面した国。
そんな要素を含めると、日本人の味覚と共通するものがあるんですよね。
そうはいっても、ポルトガルワインはよくわからん!
というかたは、「ヴィーニョ・ヴェルデ」だけ覚えちゃいましょう。
「vinho verde = wine green = 緑のワイン」
これ、ここ数年でかなり人気が高まっています。その理由は、
①:微発砲…じゃなくて微発泡!(漢字の変換間違えました(>_<;))
②:アルコール低め→8~10%(通常のワインは13%前後)
③:ライムやパイナップルの香りに程よい酸味のある爽やかな味
じゃあ、なんで「緑」と言うのか?
通常のワインは、葡萄の実の糖度がしっかり上がり、完熟してから収穫・醸造します。
ところがこの「ヴィーニョ・ヴェルデ」は、葡萄が完熟する前、つまり実が若いまま収穫します。
日本で「まだまだ青いな」なんて言うと「若い、未熟な」って意味がありますよね。
ポルトガル語の「verde ヴェルデ」も日本語のそれと同じような意味を持っています。
つまり、このワインの名前は「若い葡萄で造ったワイン」という意味が込められているのです。
さて、①.完熟前の葡萄は何が違うかというと、「酸が多め」になります。
これが、フレッシュでキレのある味わいをもたらす最高の要因になります。
次に、②.原料葡萄の糖度が低い=アルコールに変化する量が少ない=度数が上がらない。
(アルコールは、酵母が糖を分解するときに発生します)
だからアルコール度数が低くしかできません。
そして、③.発酵過程で自然に出る炭酸ガスをそのまま瓶詰めするから「微発泡」。
炭酸ガスというのは、舌触りをドライに感じさせる要素があるので、これが名脇役となるのです。
ということで、冷やして飲むには最高のワイン:「ヴィーニョ・ヴェルデ」!
ポルトガルワインに馴染みがなかった方も、ぜひ試してみてくださいね。
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